第1章 総則
第1条(目的) 本規程は、Liiivv株式会社(以下「当社」)が、法令、社内規程および社会的な倫理を守り、株主、メンバー、取引先、お客様、地域社会から信頼される会社であり続けるために、コンプライアンスの基本方針、メンバーが守るべき事項、推進体制および運用の手続を定めることを目的とする。
第2条(位置づけ)
- 本規程は、行動規範が定める「何を守るか」を、「誰が、どのように守り、守られなかったときにどう対応するか」という運用の面から具体化する規程である。
- 本規程は、コーポレートガバナンス・ガイドライン第7章(内部統制とリスク管理)および第8章(倫理とコンプライアンス)を具体化するものである。
- 当社の規程等が互いに異なるときは、次の順に、上位のものを優先する。
- 法令(会社法、労働基準法、個人情報保護法、公益通報者保護法など)
- 定款
- コーポレートガバナンス・ガイドラインと行動規範
- 本規程
- 個別の規程・方針(反社会的勢力排除方針、情報セキュリティポリシーなど)
- 運用の手引き・マニュアル(イベント安全計画、広告表示ガイドラインなど)
第3条(適用範囲)
- 本規程は、当社およびその子会社(以下あわせて「当社グループ」)の役員およびすべてのメンバーに適用する。雇用契約か業務委託契約か、常勤か非常勤か、学生か社会人かを問わない。
- 共創パートナー、取引先および協力者に対しては、本規程の考え方の理解と尊重を求める。具体的な方法は第46条に定める。
第4条(用語) 本規程で用いる用語の意味は、次のとおりとする。
- コンプライアンス:法令を守ることに加え、社内規程、契約および社会的な倫理を守り、誠実で公正に行動すること
- 法令等:法令、行政機関の指針、定款、社内規程および契約
- メンバー:当社グループの業務に携わる人。雇用契約、業務委託契約その他の契約形態を問わない
- 役員:取締役、監査役その他これに準ずる者
- 経営陣:役員と、事業または部門を統括する責任者
- 上司:メンバーの業務を指示または管理する人。業務委託のメンバーについては、窓口となる当社の担当者
- コンプライアンス違反:法令等に違反する行為、およびそのおそれのある行為
- 相談・通報:判断に迷う事柄への助言を求めること(相談)、およびコンプライアンス違反またはそのおそれを第34条の窓口に知らせること(通報)
- 重大事案:第40条第1項に定める事態
第2章 基本方針と推進体制
第5条(基本方針) 当社は、次の方針に基づいてコンプライアンスを推進する。
- 法令等を守ることを、売上、資金調達、納期、スピードよりも優先する。
- 法律を守ることは最低限であり、法令が求める以上に誠実で公正であることを目指す。
- 経営陣が率先して模範を示し、コンプライアンスを重視する姿勢を日々の判断で示す。
- 判断に迷ったときは、立ち止まって相談する。相談は弱さではなく、会社を守る行動として歓迎する。
- 学生を含む多様な年齢・立場のメンバーが参画する当社では、年齢、経験、契約形態にかかわらず、誰もが声をあげられる環境をつくる。
- 規程をつくることを目的にせず、現場で運用され、見直され続けることを重視する。
第6条(経営陣の責務)
- 経営陣は、コンプライアンスを重視する姿勢を、日々の判断と言動で示す。
- 経営陣は、売上、資金調達、納期などの目標を達成するために、法令等に反する行為を、指示、要求または黙認してはならない。
- 経営陣は、コンプライアンスに必要な人員、時間および予算を確保し、体制を整える。
- 経営陣は、コンプライアンスに関する報告や相談を受けたときは、軽んじずに誠実に対応する。報告した人を非難したり、不利益に扱ったりしない。
- 役員は、年1回、利益相反と兼職の状況を、第23条に従ってコンプライアンス責任者に申告する。
第7条(最高責任者とコンプライアンス責任者)
- 代表取締役CEOは、当社グループのコンプライアンスを統括する最高責任者として、体制の整備、方針の決定、必要な人員と予算の確保に責任を負う。
- 当社は、コーポレート部門の責任者の中から、コンプライアンス責任者を1名置く。指名と変更は、取締役の決定により行う。
- コンプライアンス責任者は、次の職務を行う。
- 本規程および関連規程の運用と、必要な改定案の作成
- 教育、誓約、法令の把握、リスク評価およびモニタリングの実施(第27条から第31条)
- 相談・通報の窓口の運営と、事案の記録・管理(第34条から第39条)
- 重大事案の初動対応の統括(第40条から第44条)
- 四半期に1回以上、経営会議その他の役員が出席する会議での、コンプライアンスの状況の報告
- コンプライアンス責任者は、職務の遂行に必要な情報の提供を、すべての部門とメンバーに求めることができる。
- コンプライアンス責任者自身の業務に関わる事案は、他の役員に報告し、本人は調査と判断に関与しない。
第8条(事業・部門の責任者と上司の責務)
- 事業、部門、プロジェクト、実行委員会その他の組織の責任者は、自らの組織で法令等が守られているかを把握し、問題を知ったときは速やかにコンプライアンス責任者に報告する。新しい取り組みを始める前には、第30条のリスク確認を受ける。
- 上司は、メンバーから相談や報告を受けたときは、次のとおり対応する。
- 内容を最後まで聞き、相談したことを責めない
- 相談者や通報者の情報を、必要以上に広げない
- 自分だけで解決しようとせず、隠さずに、原則として翌営業日までにコンプライアンス責任者に報告する
- 相談者や通報者に、報復や不利益な取扱いをしない
- 上司が、違反を知りながら報告しなかったときは、第38条の対象とする。
第9条(メンバーの責務) すべてのメンバーは、次の責務を負う。
- 行動規範と本規程を理解し、守ること
- 第27条の教育を受け、第28条の誓約を行うこと
- 判断に迷ったときは相談し、違反またはそのおそれに気づいたときは声をあげること
- 会社が行う調査に、誠実に協力すること
第10条(役員が関わる事案の取扱い)
- 役員(代表取締役を含む)が関わる事案、または関わるおそれのある事案は、当該役員に報告・調査・判断をさせない。
- この場合、通報の受付と調査は、経営陣から独立した外部の窓口(弁護士など)が担う。監査役の設置後は、監査役にも直接報告できるものとし、取締役会の設置後は、監査を担う機関に直接報告される経路を設ける。
- 代表取締役が関わる事案については、代表取締役以外の取締役(取締役が1名のときは外部の窓口)が、調査の方針を決める。
第11条(体制の段階的な移行) 当社は、コーポレートガバナンス・ガイドラインのロードマップに合わせ、コンプライアンス体制を次のとおり段階的に整える。各フェーズの時期は、ガイドラインの定めに従う。
- 現在(Phase 0):代表取締役CEOとコンプライアンス責任者が統括する。報告と監督は、経営会議と株主総会で行う。役員が関わる事案は、外部の窓口(弁護士など)に報告する。
- Phase 1(〜2032年):統括は同じ体制とし、グループ会社管理規程を整備する。報告と監督は、取締役会と監査役で行う。役員が関わる事案は、監査役または外部の窓口に報告する。
- Phase 2(2033年〜):コンプライアンス委員会と内部監査部門を設置する。報告と監督は、取締役会と監査を担う機関で行う。役員が関わる事案は、監査を担う機関に報告する。
- Phase 3(上場準備):専任の最高コンプライアンス責任者を置く。報告と監督は、SEC Rule 10A-3の要件を満たす構成の監査委員会等で行う。役員が関わる事案は、監査委員会等に報告する。
第3章 重点領域ごとの遵守事項
第12条(重点領域)
- 当社は、事業の特性を踏まえ、次の領域を重点領域とし、第13条から第26条に、メンバーが守るべき事項を定める。
- 人権の尊重と差別の禁止(第13条)
- ハラスメントの防止と対応(第14条)
- 未成年・学生メンバーの保護(第15条)
- 業務委託・労務の適正な運用(第16条)
- イベントの安全とお客様の保護(第17条)
- 広告・表示・販売(第18条)
- 公正な取引(第19条)
- 反社会的勢力の排除(第20条)
- 情報管理(第21条)
- 知的財産と肖像(第22条)
- 利益相反・副業・インサイダー(第23条)
- 会計・税務・資金調達・投資家対応(第24条)
- SNS・外部への発信(第25条)
- 許認可・届出の管理(第26条)
- 重点領域のリスクは第30条で評価し、第27条の教育の内容に反映する。
- 重点領域ごとに個別の規程または方針が制定されるまでの間は、本章と行動規範を適用する。制定後は、個別の規程または方針が本章より詳しく定める事項は、その定めによる。ただし、本章より緩い定めはできない。
第13条(人権の尊重と差別の禁止)
- 当社グループは、事業に関わるすべての人の人権を尊重し、強制労働、児童労働、人身取引その他の人権侵害に関わらない。
- 国籍、人種、民族、性別、性的指向、性自認、年齢、宗教、信条、障がい、病気、出身、学歴、家族の状況などを理由として、採用、契約、評価、役割の割当て、イベントへの出演や参加、取引において、差別的な取扱いをしない。
- 取引先や製造の委託先を選ぶときは、その事業に人権侵害や劣悪な労働環境の疑いがないかを、可能な範囲で確認する。
- 差別的な取扱いを受けたと感じたときは、第34条の窓口に相談できる。
第14条(ハラスメントの防止と対応)
- 次のようなパワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、妊娠・出産・育児・介護に関するハラスメントその他のあらゆるハラスメントを禁止する。
- 人格を否定する言葉、大声での叱責、無視、仲間外れ
- 業務上必要のない過度な要求、私的な用事を命じること
- 性的な冗談、身体への接触、容姿への不必要な言及、交際の強要
- 飲酒の強要、断りにくい状況での私的な誘い
- 年齢、学生であること、契約形態を理由とした軽視
- 指示に従わなければ契約を打ち切る、評価を下げるなどと示すこと
- この禁止は、勤務時間外、オンライン、SNS、チャット、懇親会、イベントの現場でも同じように適用する。メンバー同士だけでなく、取引先、出演者、参加者、採用面談やカジュアル面談の相手に対しても適用する。
- ハラスメントかどうかは、行為者の意図ではなく、受け手がどう感じるかを大切にして判断する。
- ハラスメントの相談を受けたときは、第37条に従い、次のとおり対応する。
- 被害を受けた人の安全と、働く環境を最優先で確保する
- 行為者と被害を受けた人を、必要に応じて分ける
- 被害を受けた人の意向を尊重し、プライバシーを守る
- 事実を確認して措置をとり、再発防止策を実施する
- 業務委託のメンバーも、同じ窓口で、同じようにハラスメントの相談ができる。
第15条(未成年・学生メンバーの保護)
- 18歳未満のメンバー(以下「未成年メンバー」)には、参画時に年齢を確認する。契約は、法令に従い、親権者または未成年後見人の同意を得て結ぶ。
- 未成年メンバーの活動は、学業を優先する。午後10時から翌午前5時までは、原則として活動させない。業務上やむを得ない場合は、親権者の同意と責任者の承認を得て、帰宅の安全を含む必要な措置をとったうえで、例外とする。労働者として働く場合は、法令に従い、この時間帯には働かせない。法令で年少者に禁止されている危険な業務や有害な業務には就かせない。
- 未成年メンバーに、飲酒や喫煙をすすめない。酒類を提供する場への同席は、業務上必要な場合に限り、事前に責任者の承認を得る。その場でも、飲酒、喫煙をさせず、責任者が見守る。
- 大人のメンバーは、未成年メンバーや応募者と、業務の範囲を超えた私的なやりとりをしない。連絡は、会社が認めた手段で、必要な時間帯に行う。深夜の連絡、個人的な誘い、金銭の貸し借りをしてはならない。
- 未成年メンバーとの面談やカジュアル面談は、原則として、複数名で行うか、本人の同意を得て録画する。
- 試験期間、受験、就職活動などの場合は、活動の調整や休みを歓迎する。学生であることを理由に、無償での作業や不利な条件を求めてはならない。
- 保護者からの問い合わせには、コンプライアンス責任者が対応する。
第16条(業務委託・労務の適正な運用)
- 契約の形式が業務委託でも、実態が、指揮命令を受けて働くものであるときは、労働者として扱う。始業・終業時刻、場所、作業の細かな手順を強く拘束するなど、労働者に当たるおそれがあるときは、事前にコンプライアンス責任者に相談し、必要に応じて雇用契約に切り替える。労働者に当たる場合は、労働基準法、最低賃金法、労災保険、社会保険などの法令に従う。
- 個人で働く業務委託のメンバーや外部のクリエイター(従業員を使用していない人)に業務を委託するときは、フリーランス・事業者間取引適正化等法(以下「フリーランス法」)に従い、次のとおりとする。
- 業務の内容、報酬の額、支払期日などの取引条件を、発注のときに、書面またはメールなどの電磁的な方法で明示する。口頭だけで発注しない。
- 報酬は、給付を受け取った日から原則として60日以内の、できる限り短い期間内に支払期日を定め、期日までに支払う。
- 1か月以上の委託では、受領の拒否、報酬の減額、返品、買いたたき、購入や利用の強制、不当な経済上の利益の提供要請、不当な給付内容の変更ややり直しをしない。
- 募集の情報は、的確に表示し、虚偽の表示をしない。
- 6か月以上の継続的な委託では、妊娠、出産、育児、介護と両立できるよう、申出に応じて必要な配慮をする。契約を中途で解除するときは、法令に従い、事前に予告する。
- 同じ窓口で、ハラスメントを含む相談を受け付ける(第14条第5項)。
- 当社が中小受託取引適正化法(取適法。旧下請法)の適用対象となる取引を行うときは、書面等の交付、支払期日、手形払いの禁止、価格について協議に応じない一方的な代金の決定の禁止などを守る。適用対象かどうかは、新しい取引の前に、コンプライアンス責任者が確認する。
- 約束した報酬は、約束した期日までに支払う。無償での作業の強要、一方的な条件の変更はしない。
第17条(イベントの安全とお客様の保護)
- イベントごとに責任者を定め、開催前に安全計画を作成する。安全計画には、来場者数の想定、会場の収容人数、動線、警備、医療・救護、避難、悪天候への備え、中止・延期の判断基準、連絡体制を含める。コンプライアンス責任者は、第30条第2項に従って、開催前に安全計画を確認する。
- 会場では、避難経路の確保、火気や電気の使用について、会場の管理者と消防の定めに従う。
- 参加者、出演者、スタッフの安全に不安があるときは、メンバーは、ためらわずに責任者に報告する。責任者は、収益や進行の都合にかかわらず、プログラムの中断または中止を判断できる。
- 出演者、スタッフ、ボランティアには、休憩と水分補給の時間を確保し、体調が悪いときは無理をさせない。
- 飲食を提供するときは、食品衛生に関する法令に従い、必要な許可や届出を行う。酒類は、未成年者や運転者に提供しない。
- チケットは、価格、払戻しの条件、中止・延期のときの対応、転売の禁止などを明示して販売する。法令で禁止されている不正な転売に関わらない。
- 事故、けが、ヒヤリハット(事故にならなかったが危なかった出来事)は、記録して共有する。重大事案に当たるものは、第40条に従って報告する。
第18条(広告・表示・販売)
- 商品、イベント、サービスについて、実際よりも著しく優れている、または有利であると誤解させる表示(景品表示法で禁止される優良誤認・有利誤認)をしない。「最高」「No.1」「限定」「先着」「今だけ」などの表現は、事実と根拠を確認できるときだけ使い、その根拠を記録する。
- 出演者、協賛企業、メディア掲載、参加者数、実績などは、確定した事実だけを表示する。確定していないことを確定したように表示したり、協賛企業のロゴや名称を、許諾を得ずに表示したりしない。
- 懸賞、プレゼントキャンペーン、紹介特典などを実施するときは、景品表示法の景品規制に反しないことを、事前に確認する。
- 広告であることを隠した宣伝(ステルスマーケティング)をしない。インフルエンサーなどにPRを依頼するときは、広告であることを明示することを契約に定め、投稿後に確認する。
- 架空の口コミや評価を、投稿したり依頼したりしない。
- インターネットで商品を販売するときは、特定商取引法に従い、販売業者の名称、所在地、連絡先、価格、送料、支払方法、引渡時期、返品・交換の条件などを表示する。
- 繊維製品(アパレル)は、家庭用品品質表示法に従い、繊維の組成、取扱い方法などを表示する。原産国は、事実に基づいて表示する。製品の安全性(製造物責任)は、製造の委託先とともに確認する。
- 広告や宣伝を目的とするメールやメッセージを送るときは、特定電子メール法などに従い、送信者の表示と配信停止の方法を明示し、配信停止の申出に対応する。
第19条(公正な取引)
- 贈収賄の禁止:公務員や取引先に、不正な目的で金品、接待、便宜などを提供したり約束したりしない。取引先などから、不正な目的での金品、接待、便宜を受け取らない。日本だけでなく、海外の公務員に対しても同様とする(米国FCPA、英国Bribery Actなど)。許認可、届出、道路の使用許可などの行政手続の担当者には、接待や贈答をしない。
- 接待・贈答:社会通念の範囲内で、当社が別に定める金額と回数の基準を目安とする。基準を超えるとき、または相手が公務員のときは、事前にコンプライアンス責任者の承認を得る。現金、商品券、有価証券などは、受け取らない。受け取ってしまった場合は、返却して報告する。接待と贈答は、台帳に記録する。
- 協賛・寄付:協賛金の受領と支出は、目的と対価(広告の掲載など)を書面で明確にして行う。協賛の見返りとして、不正な便宜や、法令に反する行為を約束しない。当社グループとしての政治献金は、原則として行わない。行うときは、取締役の決定による。
- 公正な競争:独占禁止法を守る。競合する会社と、価格、販売の条件、取引先の割振り、入札の条件などについて、取り決めたり、情報を交換したりしない。
- 取引先との対等な関係:取引先、とりわけ個人や小規模の事業者に対し、立場の強さを利用して、不当な値引き、一方的な条件の変更、協賛金や物品の購入の強要をしない。
- 契約の締結:契約は、権限のある人が結ぶ。職務権限規程の制定までの間は、取締役の承認を得る。
- 海外との取引:経済制裁や輸出管理に関する法令(外為法など)に反しないよう、取引の前に、相手方と取引の内容を確認する。
第20条(反社会的勢力の排除)
- 当社グループは、反社会的勢力とは、取引、出資、融資、協賛、出演、会場の提供、メンバーの採用を含む、一切の関係を持たない。
- 新しい取引先、協賛企業、出資者、融資元、出演者、会場の提供者、メンバーについては、関係を始める前に、名称、代表者、所在地、事業の内容を確認する。インターネットや新聞記事などの公開情報を検索して、反社会的勢力との関係がないかを確認し、確認の記録を残す。疑わしいときは、コンプライアンス責任者に相談し、必要に応じて、専門の調査機関、弁護士、警察、暴力追放運動推進センターに照会する。
- 契約書には、反社会的勢力でないことの表明と、違反したときに催告なしで契約を解除できる旨の条項を入れる。
- 反社会的勢力から不当な要求を受けたときは、一人で対応せず、要求に応じず、金銭を支払わない。直ちに上司とコンプライアンス責任者に報告し、日時、相手、内容を記録する。警察、暴力追放運動推進センター、弁護士に相談して、組織として対応する。
- 関係があることが判明したときは、速やかに取引を停止して契約を解除し、第40条の重大事案として扱う。
- 詳しい手続は、反社会的勢力排除方針に定める。
第21条(情報管理)
- 秘密情報:未公表の経営情報、事業計画、資金調達の状況、取引の条件、協賛企業の情報、メンバーの評価、お客様の情報は、秘密情報として扱う。共有は、必要な人に限り、共有の範囲を設定した場所で行う。カフェ、電車などの公共の場での会話や画面の表示に注意する。重要な情報を社外に渡す前に、必要に応じて秘密保持契約を結ぶ。退職または契約の終了のときは、保有する情報を返却または削除する。
- 個人情報:個人情報は、利用の目的を特定して取得し、その範囲を超えて使わない。取得は、必要最小限にとどめる。本人の同意または法令の根拠がない限り、第三者に提供しない(例:協賛企業に参加者名簿を渡さない)。委託先には、必要な監督をする。未成年者の情報は、特に慎重に扱う。
- 情報セキュリティ:会社が承認したサービスとアカウントを使う。パスワードを他人と共有せず、多要素認証を設定し、端末はロックする。ファイルの共有は、「リンクを知っている全員」ではなく、相手を限定して行う。メールを送る前に、宛先を確認する。
- 漏えい等の報告:情報の漏えい、誤送信、端末の紛失・盗難、不審なリンクを開いてしまった場合は、自分の誤りであっても、直ちに上司とコンプライアンス責任者に報告する。報告は責めない。重大事案として扱い(第40条)、法令に従い、個人情報保護委員会への報告と本人への通知を行う。
- 生成AI:会社が承認したサービスを使う。秘密情報、個人情報、公表前の資金調達の情報は、入力しない。出力された事実、数字、引用、法令の内容は、人が確認してから使う。他者の著作物に似ていないかを確認する。企業や個人の情報を外部のAIサービスに送るツールを開発・運用するときは、送る情報の範囲、保存と学習への利用の有無、法令上の根拠を、コンプライアンス責任者が確認する。
第22条(知的財産と肖像)
- 新しいブランド名、商品名、イベント名を決めるときは、他者の商標と同じまたは似ていないかを、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)などで確認する。必要に応じて、商標登録を出願する。
- 他のブランド、作家、デザイナーのデザイン、ロゴ、作品を、許可なく模倣したり使用したりしない。画像、音楽、映像、フォント、ソフトウェア、いわゆるフリー素材は、権利者の許諾の範囲、商用利用の可否、クレジット表示の要否を確認してから使う。
- イベントで楽曲を演奏、上映するときは、著作権管理団体の手続または権利者の許諾を得る。
- 出演者、参加者、メンバーの写真、動画、氏名を公開や広告に使うときは、事前に、目的、媒体、期間を示して、本人(未成年のときは親権者)の許諾を得る。イベント会場には、撮影と公開の告知を掲示する。本人が求めたときは、合理的な範囲で、公開をやめる。
- 外部のクリエイターやデザイナーに制作を依頼するときは、契約で、成果物の権利の帰属、利用の範囲、著作者人格権の扱いを明確にする。
- 他者から権利の侵害を指摘されたときは、自分で回答せず、直ちにコンプライアンス責任者に報告する。
第23条(利益相反・副業・インサイダー)
- 利益相反の申告:自分や家族、友人の利益と、当社の利益がぶつかるおそれがあるときは、取引や判断の前に、コンプライアンス責任者に申告して承認を得る。たとえば、家族や友人が経営する会社との取引、当社の取引先や競合する会社での役職や副業、当社の事業に関わる個人的な活動で収入を得ること、業務上の立場を使って自分や知人に有利な扱いをすることである。利益相反があること自体は問題ではなく、隠すことが問題である。迷ったときは、まず申告する。
- 関連当事者取引:役員、主要株主、これらの近親者および関係会社との取引は、記録し、独立した第三者との取引と同じ条件で行う。取締役の競業取引と利益相反取引は、会社法に従い、現在は株主総会、取締役会の設置後は取締役会の承認を得る。当該取引に利害関係のある取締役は、審議と決議に参加しない。
- 副業・兼業:当社の業務に支障がなく、秘密情報の漏えいや利益相反のおそれがない範囲で認める。始める前に、コンプライアンス責任者に届け出る。当社の取引先や競合する会社での役職や業務は、事前に承認を得る。学生のメンバーは、学業との両立を前提とする。
- インサイダー取引の禁止:業務を通じて知った、公表されていない重要な情報を使って、当社や取引先の株式などを売買しない。その情報を他の人に伝えて、売買をすすめない。協賛や提携の相手が上場会社であるときは、その会社の未公表の重要な情報を知った間は、その会社の株式などを売買しない。詳しくは、インサイダー取引防止規程に定める。
- 会社の資産の私的利用の禁止:会社のお金、備品、機器、アカウントを、私的な目的で使わない。経費は、証憑(領収書など)を添えて、正しく申請する。虚偽の申請や私的な流用は、第38条の処分の対象とする。
第24条(会計・税務・資金調達・投資家対応)
- 正確な記録:取引は、契約書、請求書、領収書などの証憑に基づいて、正確かつ適時に記録する。数字や事実を偽らず、隠さず、都合よく書き換えない。記録の訂正は、履歴が残る方法で行う。電子帳簿保存法とインボイス制度に従って、書類を発行し、保存する。
- お金の承認:支払いと経費の精算は、申請する人と承認する人を分け、承認する人が証憑を確認する。
- 税務:法令に従って、申告と納付を行う。業務委託の報酬、立替金、交通費などは、源泉徴収や消費税の扱いを確認してから支払う。
- 投資家・金融機関・補助金への提出資料:事業計画書、収支計画、資本政策表、ピッチ資料、融資や補助金の申請書類は、事実と根拠に基づいて作成する。実績のないことを実績のように書いたり、確定していないことを確定したように書いたりしない。将来の見込みは、前提を示し、見込みであることを明記する。複数の資料で数字が食い違わないよう、提出前に確認し、版と更新日を管理する。補助金は、決められた目的以外に使わない。
- 資金調達の契約:出資契約、新株予約権、J-KISS、融資契約などは、希薄化、優先条項、保証、担保、表明保証の内容を確認してから結ぶ。必要に応じて、弁護士や税理士に相談する。一般の人に、株式、出資、貸付などへの投資を募る行為は、金融商品取引法などの規制があるため、行う前に必ず弁護士に確認する。
- 株式・新株予約権の発行:会社法の手続(株主総会の決議、取締役の決定、登記、株主名簿の更新など)に従って行う。法的な手続を経ていない株式や新株予約権の付与を、メンバーや出資者に約束しない。社内の資料やシステムに記載するだけでは、付与したことにならない。
- 投資家との対話:投資家との対話の窓口は、代表取締役と、代表取締役が指名した人に限る。未公表の重要な情報を、特定の投資家だけに伝えない。
第25条(SNS・外部への発信)
- 個人のSNSでは、秘密情報、未公表の情報、お客様や仲間の個人情報を発信しない。イベントの裏側や、出演者・参加者の写真は、会社と本人の許可を得てから発信する。他人を誹謗中傷したり、差別したりしない。当社の商品やイベントを紹介するときは、自分が関係者であることを明らかにする。
- 資金調達、提携、採用、新規事業などの未公表の情報は、代表取締役の承認を得るまで、発信しない。
- 公式アカウントの運用は、運用ガイドラインに従う。出演者や登場する人については、事前に出演の承認を得る(第22条第4項)。
- 報道機関の取材や、会社としての公式な見解の発信は、決められた担当者が行う。取材や問い合わせを受けたときは、自分で回答せず、担当者につなぐ。
- 当社や自分に対する批判や誹謗中傷を見つけたときは、反論せず、コンプライアンス責任者に報告する。内容によっては、第40条の重大事案として扱う。
第26条(許認可・届出の管理)
- 新しい事業、商品、イベントを始める前に、事業の責任者は、必要な許認可、登録、届出がないかを確認する。確認にあたっては、コンプライアンス責任者に相談する。
- 取得した許認可と届出は、更新の期限とあわせて、台帳で管理する。
- 許認可や届出の漏れ、期限切れに気づいたときは、直ちにコンプライアンス責任者に報告する。
第4章 教育・法令管理・リスク評価・モニタリング
第27条(教育・研修)
- コンプライアンス責任者は、すべてのメンバーに、参画後原則として30日以内の教育と、年1回以上の定期的な教育を行う。
- 教育では、行動規範の内容と、「判断に迷ったときの5つの問い」に加えて、第12条の重点領域ごとの具体的な事例と、第34条の相談・通報の方法を取り上げる。
- 教育の内容は、学生を含む誰にとっても理解しやすい言葉と事例で作成する。
- 次の人には、追加の教育を行う。
- 上司となる人:第8条第2項の対応、ハラスメントの防止
- 業務委託や発注を担当する人:フリーランス法、取適法、第16条
- お金、契約、個人情報を扱う人:第19条、第21条、第24条
- 役員:会社法上の責任、利益相反、情報開示
- 教育を受けていないメンバーには、お金、契約、個人情報を扱う業務を任せない。
- 教育の実施日、対象者、受講の状況は、記録して保存する。
第28条(誓約)
- メンバーは、参画時に、行動規範と本規程を理解し、これを守ることを誓約する。誓約は、当社所定の書面または電子署名により行う。
- 誓約は、年1回、更新する。行動規範や本規程が改定されたときは、改定後の内容について、あらためて誓約する。
- 18歳未満のメンバーについては、法令に従い、親権者または未成年後見人の同意を得る。
第29条(法令の把握と契約の確認)
- コンプライアンス責任者は、当社グループの事業に関係する法令を一覧にし、年1回以上、改正や新しい法令の有無を確認する。確認は、e-Gov法令検索、所管官庁のホームページ、弁護士、社会保険労務士、税理士などの専門家への相談によって行う。改正や新しい法令があるときは、影響する事業と必要な対応を、経営会議に報告する。
- 次の契約は、結ぶ前に、コンプライアンス責任者(必要に応じて弁護士)が内容を確認し、確認した記録を残す。
- 出資、融資、新株予約権に関する契約
- 協賛、提携、共催に関する契約
- 標準の契約書を使わない業務委託契約
- 相手方の書式による秘密保持契約
- 会場、施設の利用に関する契約
- 損害賠償や違約金、独占や排他、自動更新、長期間の拘束を含む契約
- 海外の取引先との契約
- 業務委託契約書(フリーランス法の明示事項を含む)、秘密保持契約書、反社会的勢力の排除条項など、繰り返し使う契約書は、ひな形を整備し、年1回見直す。
- 必要なときに専門家に相談できるよう、弁護士、税理士、社会保険労務士などの相談先を整える。
第30条(リスク評価)
- コンプライアンス責任者は、年1回以上、第12条の重点領域ごとに、コンプライアンス上のリスクを、発生の可能性と影響の大きさで評価し、結果をリスク・レジスターに反映する。
- 次の場合は、開始前に、コンプライアンス責任者がリスクを確認する。
- 新しい事業、ブランド、商品またはサービスを始めるとき
- 来場者を迎えるイベントを開催するとき(安全計画の確認を含む)
- 協賛、出資、融資、業務提携その他の重要な契約を結ぶとき
- 新しい社内システムや、個人情報を扱うツールを開発または導入するとき
- 海外の取引先と取引を始めるとき
- 評価の結果は、必要な対応策とともに、代表取締役に報告する。
第31条(モニタリングと年次レビュー)
- コンプライアンス責任者は、次の事項を確認し、四半期ごとに第7条第3項の報告を行う。
- 相談・通報の件数、内容、対応の状況
- 教育の受講率と、誓約の更新の状況
- コンプライアンス違反の件数と、是正および再発防止の実施状況
- 許認可と契約書の整備の状況、支払期日の遵守の状況
- 事業・部門の責任者は、年1回、自らの組織について、自己点検を行い、結果をコンプライアンス責任者に報告する。自己点検には、契約書の整備、報酬の支払期日、証憑の保存、許認可、個人情報の管理、教育の受講を含める。
- コンプライアンス責任者は、年1回、1年間の運用状況をまとめ、本規程、行動規範、教育の内容に見直すべき点がないかを、代表取締役に報告する。内部監査部門の設置後は、内部監査の対象とする。
- 見直しの結果は、第51条の手続に従って、本規程または行動規範の改定に反映する。
- 本章に定める取組みは、次の頻度で実施する。
- 参画時の教育と誓約:参画後30日以内
- 定期教育:年1回以上
- 誓約の更新:年1回、および規程の改定時
- 法令の把握、リスク評価:年1回以上(リスク評価は新規事業などの開始前にも実施)
- 状況の報告:四半期ごと
- 自己点検:年1回
- 年次レビュー:年1回
第5章 相談・通報・調査・処分
第32条(相談・通報の対象)
- メンバーは、行動規範、本規程または法令に違反する行為、またはそのおそれのある行為に気づいたときは、そのままにせず、相談または通報する。自分自身が関わった場合も同じとする。対象の例は、次のとおりである。
- 横領、不正な経理処理、虚偽の経費申請
- ハラスメント、差別、人権侵害
- 個人情報や秘密情報の不正な取扱い、漏えい
- 不当表示、ステルスマーケティング
- 取引先やフリーランスに対する不当な取扱い、報酬の未払い
- 反社会的勢力との関係、不当要求
- 安全に関わる問題、イベントの安全管理の不備
- 違反かどうか分からない場合も、相談できる。相談した結果、違反でなかったとしても、不利益な取扱いはしない。
- 違反に自ら気づいて申し出た場合は、第38条の処分の判断において、その事情を考慮する。
第33条(利用できる人) 次の人は、相談・通報の窓口を利用できる。
- 役員と、すべてのメンバー(雇用形態・契約形態を問わず、業務委託のメンバーや外部のクリエイターを含む)
- 退職した人、および契約が終了した人
- 取引先、共創パートナーの役員および従業員
第34条(窓口)
- 当社は、次の窓口を置く。相談・通報は、このいずれにも行うことができる。
- 上司、または信頼できる役員:日常の相談の窓口である。受けた通報は、第8条第2項に従い、コンプライアンス責任者に伝える。通報者が望まないときは、第35条により通報者の情報を伏せる。匿名での通報はできない。
- コンプライアンス責任者(コーポレート部門):社内の窓口である。連絡先は、メールまたは専用フォームとする。匿名での通報もできる。
- 外部窓口(弁護士など):経営陣から独立した窓口である。役員が関わる事案(第10条)は、ここに通報する。匿名での通報もできる。
- 窓口の連絡先は、すべてのメンバーに周知し、社内の誰もが確認できる場所に常に掲示する。取引先など社外の人が利用できるよう、ホームページにも掲載する。
- 窓口が受けた相談・通報は、第37条の手順で扱う。
第35条(秘密の保持・探索と妨害の禁止)
- 窓口の担当者と、調査に関わった人は、通報者を特定できる情報と、通報の内容を、職務上必要な範囲を超えて他の人に伝えてはならない。この義務は、職務を離れた後も続く。窓口の担当者は、書面で指定し、この守秘義務を負うことを伝える。
- 通報者を探し出そうとする行為は、禁止する。
- 通報をしないように、指示したり、働きかけたり、約束させたりしてはならない。通報を妨げる合意は、2026年12月1日に施行される改正公益通報者保護法により、無効とされる。
- 通報者を特定できる情報を伝えるには、通報者本人の同意を得る。ただし、法令に基づく場合は、この限りではない。
第36条(報復の禁止)
- 当社は、誠実な目的で相談・通報をした人、または調査に協力した人に対して、解雇、契約の解除、降格、報酬の減額、配置の変更、無視、嫌がらせその他の不利益な取扱いを一切しない。
- 通報から1年以内に、通報者に、解雇、契約の解除、懲戒その他の不利益な措置をとるときは、事前に、外部窓口またはコンプライアンス責任者が、通報と無関係な正当な理由があるかを確認する。2026年12月1日に施行される改正公益通報者保護法では、通報から1年以内の解雇・懲戒は、通報を理由とするものと推定される。
- 報復をした人は、第38条の処分の対象とする。
- 通報者が不利益を受けたと感じたときは、第34条の窓口にその旨を伝えることができる。コンプライアンス責任者は、速やかに事実を確認し、必要な措置をとる。
- 悪意をもって、事実でないことを知りながら通報した場合は、この条の保護の対象としない。
第37条(受付後の対応と調査)
- 窓口は、通報を受けたら、次の手順で対応する。
- 受付と受領の連絡:通報の内容を記録し、通報者に連絡できる場合は、原則として5営業日以内に、受け付けたことを知らせる。
- 初期確認と緊急度の判断:安全に関わる事案、法令違反のおそれが大きい事案は、直ちに代表取締役に報告し、第40条に従って対応する(第10条の場合を除く)。
- 調査担当者の決定:事案に利害関係のない人を、調査の担当者に決める。必要に応じて、弁護士など外部の専門家に調査を依頼する。
- 調査:関係者から事情を聞き、資料を確認する。通報者と関係者のプライバシーに配慮する。
- 判断と是正:事実が確認されたときは、是正の措置と、第38条の処分、第39条の再発防止策を決める。
- 通報者への報告:個人情報や関係者のプライバシーに配慮したうえで、通報者に、調査の進み方、結果と対応の概要を知らせる。
- 記録の保存:事案の内容、調査の経過、結果を、第47条に従って記録し、保存する。
- メンバーは、調査に誠実に協力する。証拠を隠したり、事実と異なる説明をしたりしてはならない。
- 当社は、公益通報者保護法その他の関係法令に従って、体制を整備し、運用する。
- 会計、財務報告、内部統制または監査に関する通報は、第11条に定める報告先(現在は外部窓口。監査役の設置後は監査役)にも報告する。
第38条(処分)
- 行動規範または本規程に違反した人に対しては、次の事情を総合して判断し、雇用契約のメンバーは就業規則その他の社内規程、業務委託のメンバーは契約に従って、処分または契約の解除などの措置をとる。
- 違反の内容と重大さ
- 故意か過失か、違反を繰り返したか
- 当社、取引先、お客様、地域社会に与えた影響
- 自ら申し出たか、調査に協力したか
- 措置の目安は、次のとおりとする。個別の判断は、事情に応じて行う。
- 軽微(悪意のない手続の漏れ、報告の遅れなど):口頭での注意、再教育
- 重要(秘密情報の持ち出し、虚偽の経費申請、利益相反の不申告、軽度のハラスメントなど):書面での警告、役割や権限の制限、報酬の減額
- 重大(横領、重大なハラスメント、反社会的勢力との関係、個人情報の故意の漏えい、報復など):契約の解除、解雇、損害賠償の請求、刑事告訴
- 違反を知りながら見過ごした人、違反を指示または黙認した上司と役員も、責任を問われることがある。
- 処分は、代表取締役が決定する。代表取締役が関わる場合は、第10条第3項に従って決定する。役員への措置は、会社法に従い、株主総会の決議などの手続を経て行う。
- 法令に違反する事実が確認されたときは、必要に応じて、行政機関への報告や、警察その他の関係機関への届出、被害者への対応を行う。
第39条(是正と再発防止)
- コンプライアンス責任者は、違反の原因を分析し、是正の措置と再発防止策を決めて実施する。
- 再発防止策には、規程や手順の見直し、教育の追加、承認の仕組みの変更を含める。
- 是正と再発防止の実施状況は、第31条の報告に含める。
第6章 重大事案への対応
第40条(重大事案と初動)
- 次のいずれかに当たる事態を、重大事案とする。
- 人の生命や身体に関わる事故、重いけが、集団での体調不良
- 個人情報や秘密情報の漏えい(おそれを含む)、不正アクセス、ウイルス感染
- 行政機関からの指摘、警察の捜査、行政処分のおそれなど、法令違反の疑い
- 反社会的勢力との関係、不当要求
- 重大なハラスメント、人権侵害
- 横領その他のお金に関する不正
- 報道、SNSでの拡散、炎上など、信頼に重大な影響を与えるおそれのある事態
- 役員やメンバーの逮捕、摘発
- その他、当社グループの経営に重大な影響を与える事態
- 重大事案に気づいた人は、夜間や休日を問わず、直ちに、上司とコンプライアンス責任者に連絡する。連絡がつかないときは、代表取締役に直接連絡する。コンプライアンス責任者は、直ちに、代表取締役に報告する(第10条の場合を除く)。
- 初動では、次の順に対応する。
- 人の安全:負傷者の救護と避難を最優先とし、必要に応じて、救急(119番)や警察(110番)に連絡する。
- 被害の拡大防止:公開の停止、アカウントの停止、イベントの中断・中止など、被害が広がらないようにする。
- 証拠の保全:記録、メッセージ、ログ、書類を、削除したり、書き換えたりしない。
- 事実の確認:推測で話さず、確認できた事実と、確認できていないことを区別して記録する。
- 情報の統制:個人の判断で、社外やSNSに発信しない。連絡と発信の窓口を、一本化する。
第41条(対策本部と調査)
- 代表取締役は、必要に応じて、対策本部を設置する。対策本部は、代表取締役を本部長とし、コンプライアンス責任者、関係する事業の責任者、広報担当、必要に応じて弁護士など外部の専門家で構成する。
- 対策本部は、事実関係の調査、被害状況の把握、対応方針の決定、対外的な説明の内容の決定を行い、時系列で記録する。
- 調査は、事案に利害関係のない人が行う。重大または複雑な事案は、外部の専門家に依頼する。
- 役員が関わる事案は、第10条に従い、外部窓口が調査の方針を決める。
第42条(行政機関・捜査機関への対応)
- 法令により報告や届出が必要な事案(個人情報の漏えい、事故、労働災害、食中毒など)は、コンプライアンス責任者が、期限と届出先を確認し、期限内に報告または届け出る。
- 行政機関、警察その他の機関から、問い合わせ、立入り、調査を受けたときは、窓口をコンプライアンス責任者に一本化する。受けたメンバーは、自分で回答せず、直ちに報告する。当社は、これらの調査に誠実に協力する。
- 虚偽の説明をしたり、資料を隠したり、書き換えたり、廃棄したりしてはならない。
第43条(対外的な説明と被害者への対応)
- 被害を受けた人、影響を受けた人、取引先には、誠実に、速やかに、事実を説明する。必要な謝罪、補償、再発防止の対応を行う。
- 公表の要否と内容は、被害の拡大防止、法令上の義務、ステークホルダーへの説明責任を考慮して、代表取締役が決定する。事実を確認する前に、推測を公表しない。確認できた事実と、確認できていない事項を区別し、新しい事実が分かったら更新する。
- 報道機関の取材と問い合わせは、広報担当に一本化する。メンバーは、個人のSNSで、事案に言及しない。
- 被害を受けた人、通報者、関係者のプライバシーに配慮する。未成年者の情報は、特に慎重に扱う。
第44条(事後の検証と報告)
- 対策本部は、収束後に、原因(直接の原因と、体制、教育、慣行、経営判断などの背景)、再発防止策、責任の所在を検証し、報告書にまとめて、代表取締役に報告する。第10条の場合は、外部窓口に報告する。
- 役員の責任は、第38条第4項に従い、報酬の減額などの措置を含めて、検討する。
- 再発防止策の実施状況は、コンプライアンス責任者が確認し、第31条の報告に含める。
- 事案の教訓は、個人が特定されない形で、第27条の教育に反映する。
- 取締役会と監査役の設置後は、重大事案と再発防止策を、取締役会と監査を担う機関に報告する。
第7章 グループ会社・取引先・パートナー
第45条(グループ会社)
- 当社の子会社は、設立時に、行動規範と本規程を採用し、同じ基準で運用する。
- 各子会社は、コンプライアンス責任者を置く。子会社の規模が小さい間は、当社のコンプライアンス責任者が兼ねることができる。
- 子会社でコンプライアンス違反が起きたとき、またはそのおそれがあるときは、速やかに当社のコンプライアンス責任者に報告する。重大事案は、第40条に従う。
- 子会社のメンバーも、第34条の窓口を利用できる。
- 子会社の重要な意思決定のうち、当社の事前承認または報告が必要な事項は、グループ会社管理規程に定める。
- 子会社には、当社と同じ水準の教育、誓約、リスク評価、モニタリングを行う。
第46条(取引先・共創パートナー)
- 当社は、新しく取引を始める前に、第20条第2項に従って反社会的勢力との関係を確認し、あわせて経済制裁その他の取引上の制限の対象でないことを確認する。
- 当社は、契約書に、次の内容を含めることを原則とする。
- 反社会的勢力の排除に関する条項
- 法令の遵守と、贈収賄その他の不正行為の禁止
- 秘密の保持と、個人情報の適切な取扱い
- 取引の条件(報酬、支払期日、成果物の権利など)の明示(第16条)
- 第三者への再委託に関する条件
- 当社は、取引先と共創パートナーに、行動規範の考え方を伝え、その理解と尊重を求める。
- 取引先と共創パートナーは、第34条の窓口を利用できる。
- 取引先または共創パートナーが、法令または行動規範の考え方に著しく反する行為をしたときは、取引の見直し、停止または契約の解除を検討する。
- 協賛、寄付、接待・贈答の受け渡しは、第19条に従い、承認の手続を経て行う。
- 製造や制作を委託する先については、品質、安全性、労働環境、人権への配慮を、契約の前と、継続的な取引の中で確認する。
第8章 記録・公表・改廃
第47条(記録の作成) コンプライアンス責任者は、次の記録を作成し、管理する。
- 相談・通報の記録(受付、調査、判断、是正、通報者への報告の内容)
- 重大事案の記録と、対策本部の記録、事後の検証の報告書
- 教育の実施記録と、誓約の記録
- リスク評価の結果と、リスク・レジスター、自己点検の結果
- 利益相反の申告と承認の記録、接待・贈答の台帳
- 反社会的勢力の確認の記録、契約の確認の記録、許認可の台帳
- 第31条の報告と年次レビューの資料
第48条(記録の保存と管理)
- 前条の記録は、少なくとも5年間保存する。法令が、より長い期間を定めている場合は、その期間による。
- 相談・通報の記録は、コンプライアンス責任者と、職務上必要な最小限の人だけが閲覧できるように、アクセスを制限して保管する。
- 記録に含まれる個人情報は、プライバシーポリシーと情報セキュリティポリシーに従って取り扱う。
第49条(周知と公表)
- コンプライアンス責任者は、本規程、行動規範および窓口の連絡先を、すべてのメンバーに周知し、改定のたびに知らせる。
- 当社は、行動規範と、本規程の要旨(基本方針、窓口の存在、通報者の保護)を、ホームページで公表する。窓口の連絡先は、取引先など社外の利用者が確認できるようにする。
- 個別の事案の内容は、法令に基づく場合または公益上必要な場合を除き、公表しない。公表する場合も、個人が特定されないよう配慮する。
第50条(疑義の取扱い) 本規程の解釈や適用に疑義があるときは、コンプライアンス責任者が判断する。重要な事項は、代表取締役に報告し、その判断による。
第51条(改廃)
- 本規程は、法令の改正、事業の成長、ガバナンス体制の移行に合わせ、少なくとも年1回見直し、必要に応じて改定する。
- 本規程の改定は、現在は取締役の決定により行い、取締役会の設置後は取締役会の決議により行う。
- 行動規範を改定したときは、本規程との整合を確認し、必要な改定を同時に行う。
附則
- 本規程は、2026年10月20日から施行する。
- 第34条の外部窓口の契約が整うまでの間、第10条の事案は、代表取締役以外の取締役が受け付ける。代表取締役以外の取締役がいない場合は、当社が相談する弁護士に依頼して、受け付けと調査を行う。
- 第34条の窓口の連絡先が決まるまでの間は、コンプライアンス責任者に直接連絡する。
- 個別の規程または方針が制定されるまでの間は、第12条第3項を適用する。